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【大注目!絶対見るべき展覧会2019‼ その②】

こんにちは。管理人の河内です。
今回も前回に引き続き今年2019年注目の美術展をいくつかご紹介したいと思います。

どうしても大きな美術展となると東京中心になってしまい地方にお住まいでこのブログをお読みくださっている方には申し訳ないのですがご了承ください。
機会があればこの記事を参考に足を運んでいただければと思います。

また“芸術の秋”に良い展覧会をぶつけたいという主催者側の意図があるのかどうか分かりませんが、夏以降に良い展覧会が集中している点にもご了承ください。

さて前回は今年2019年が日本とオーストリア国交樹立150周年ということで開催される3つの展覧会をご紹介しました。
まだご覧いただいていない方は、よろしければそちらも一緒にご覧ください。

では今回は第2弾ということですが《コートルード美術館展》からご紹介していきたいと思います。

④コートールド美術館展

1)展覧会概要

▶東京会場 東京都美術館
会期:2019年9月10(火)~12月15日(日)

▶愛知会場 愛知県美術館
会期:2020年1月3日(金)~3月15日(日)

▶兵庫会場 神戸市立博物館
会期:2020年3月28日(土)~6月21日(日)

この展覧会は、今年の秋、東京会場からスタートして愛知、神戸と巡回しますのでより多くの皆さんにご覧いただけそうですね。
英国ロンドンにあるコートールド美術館が所蔵する傑作から印象派、ポスト印象派(後期印象派)の絵画や彫刻が来日、約60点が展示されます。
日本では約20年ぶりとなる美術展です。

2)コートールド美術館とは?

コートールド美術館は、イギリス、ロンドン大学に付属するコートールド美術研究所のミュージアムです。

世界でも屈指の印象派、ポスト印象派のコレクションを誇ります。
印象派の画家たちが、フランス本国でもようやく認め始められたばかりの20世紀初期、父とともにレーヨン(人工シルク)の生産で財を成したサミュエル・コートルードが約10年の間に収集した収蔵品がその中核をなしています。
彼らの鋭い審美眼によって所蔵される作品群は極めて重要なものばかりだそうです。

3)コートールド美術館展 見どころ

では今展覧会の見どころを見ていきましょう。
なかなかワクワクするような作品が来そうです。
まずは印象派の先駆け的な画家、エドワール・マネの最晩年の傑作『フォリー=ベルジェ―ルのバー』です。
これは管理人自身も前々から一度は見てみたいと思っていた作品です。
晩年体の自由がきかなくなったマネは、実際のバーに出かけることが出来なくなったため、自室に同じセットを作ってそれを見ながら描いたというこだわりの作品です。


鏡に映るバーの華やいだ喧騒と女性バーテンダーのうつろな表情が対照をなし、彼女の(ような女性たちの)厳しい現実を物語っています。
圧巻はカウンターに並べられたシャンパンなどの酒瓶、オレンジが盛られたガラスの器などベラスケスに影響を受けた素早いタッチによるマネの卓抜した技術が要チェックです。

エドワール・マネについてはこちらの記事もご覧ください。⇒【保守的革命家・エドワール・マネの生涯と代表作をご紹介します】

もう一つはポール・セザンヌの『カード遊びをする人々』です。


セザンヌは“近代絵画の父”と言われるほどの画家で、これはその晩年に描かれた傑作です。
当初は印象派の長老カミーユ・ピサロの仲立ちもあって、印象派の中心メンバーたちと行動を共にしていましたが、生来の偏屈で我の強い性格から晩年は故郷の南仏エクス=アン=プロヴァンスに引きこもって独自の進化を遂げました。

写実性や物語性を画面から取り払い、形体を単純化して強固な構図を模索したセザンヌ。この『カード遊びをする人々』は合計5枚描かれており、コートールド美術館所蔵のものはその三作目に当たります。

セザンヌについてはこちらの記事もご覧ください⇒【近代絵画の父ポール・セザンヌの生涯と作品をご紹介します】

その他ルノワールの『桟敷席』やドガの『舞台上の2人の踊り子』ポール・ゴーギャンの『ネヴァーモア』などそれぞれの画家の代表作がお目に罹れそうです。


公式ホームページ:https://courtauld.jp/

 

⑤ルノワールとパリに恋した12人の画家たち

次にご紹介するのは横浜美術館で開催される《ルノワールとパリに恋した12人の画家たち》展です。
こちらはパリのオランジュリー美術館が所蔵するコレクションからルノワールをはじめ、フランス近代絵画の名作約70点を紹介する展覧会となっています。
オランジュリー美術館のコレクションを日本でまとめて公開するのは21年ぶりとのことです。

1)オランジュリー美術館とは?

オランジュリー美術館はパリのチュイルリー公園にある石作の外観の小さめの美術館です。
小さめと言っても近くにあるルーブル美術館やオルセー美術館と比べてということで実際は立派な美術館です。
この美術館は何と言ってもモネの晩年の傑作、巨大な『睡蓮』の連作で有名ですね。
というかこの『睡蓮』を飾るために作られた美術館なのです。

でも実はこの美術館は『睡蓮』だけではありません。

20世紀前半に活躍した若き画商ポール・ギョームが集めた同時代の傑作がそろっているのです。

モディリアーニ作『ポール・ギョ―ムの肖像』

モディリアーニ作『ポール・ギョ―ムの肖像』

管理人も20数年前初めてオランジュリー美術館を訪れた時は、もちろん《大睡蓮》がお目当てだったのですがその他のポスト印象派やピカソ、マチスらの20世紀前半の巨匠たちの質の高い作品がずらっと並んでいたので良い意味で期待を裏切られとても興奮した思い出があります。

ポール・ギョームは若くして亡くなったのですが、その先進的な審美眼でまだ無名だったモディリアーニやスーティン、ピカソらを見出して支援し美術館コレクションの中心となりました。その後妻のドメニカと2番目の夫ジャン・ヴァルテがそれを引き継ぎコレクションが増え、国に寄贈したのだそうです。

 

2)《ルノワールとパリに恋した12人の画家たち》 見どころ

今展覧会の見どころは、19世紀後半から20世紀初頭世界中からパリに集った画家たちの若々しい作品と、すでに巨匠となっていたルノワールやセザンヌの作品がいろいろ見られるところでしょうか。
まだ無名であったモディリアーニやスーティン、ピカソらいわゆる《エコール・ド・パリ》の画家たちが、ギョームにその才能を見いだされ支援を受けてやがてスター画家となっていったのです。
パリが最も“芸術の都”として輝いていた“ベル・エポック”の時代を感じられるのではないでしょうか?

▶会期:2019年9月21日(土)~2020年1月13日(月・祝)
会場:横浜美術館
公式ホームページ:https://artexhibition.jp/orangerie2019/

その他の注目の展覧会

 

⑥ゴッホ展

http://go-go-gogh.jp/

ご存知ゴッホの展覧会も今年開催されます。
日本のみならず世界中で愛されるゴッホの展覧会はやはり大人気なので定期的に開催されていますね。
今回はゴッホの画風の変化に沿って時代ごとの変遷が分かるように構成されているとのことです。
ゴッホと言えばいわゆる《ひまわり》に象徴されるように明るく鮮やかな色彩が大きな魅力ですが、今展では初期のオランダ時代に描かれた暗い色調の作品も見られゴッホの“別の顔”も見られる展覧会となっているということです。

▶東京会場:上野の森美術館
会期:2019年10月11日(金)~2020年1月13日(月・祝)

▶兵庫会場:兵庫県立美術館
会期:2020年1月25日(土)~3月29日(日)

⑦カラヴァッジョ展

バロック絵画のパイオニア、カラヴァッジョがやって来ます!
16世紀後半イタリアで活躍したカラヴァッジョ。
その強烈な陰影法と徹底した写実描写でドラマティックなバロック美術を創り上げたカラヴァッジョはその後の美術史に与えた影響という意味でも屈指の巨匠です。
若くして亡くなったのと、犯罪者として逃亡生活を送ったため作品数も少なく日本でお目にかかれるのは奇跡的といえるかも知れません。
今展ではカラヴァッジョの作品が10点展示されるほか彼に影響を受けた同時代の画家の作品約30点が展示されます。
こちらは珍しく東京には来ないようで、北海道、愛知、大阪と巡回予定。
会場により展示内容が変わるようなので注意が必要ですね。

カラヴァッジョについてはこちらに詳しい記事がありますので是非ご覧ください⇒ 【バロックの幕を開けた画家 カラヴァッジョの生涯と代表作を詳しく解説します!】

▶北海道会場:北海道立近代美術館
2019年8月10日(土)~10月14日(月・祝)

▶愛知会場:名古屋市美術館
2019年10月26日(土)~12月15日(日)

▶大阪会場:あべのハルカス美術館
2019年12月26日(木)~2020年2月16日(日)

出品予定作品

《ホロフェルネスの首を切るユディト》(大阪会場のみ展示)

《ホロフェルネスの首を切るユディト》(大阪会場のみ展示)

《病めるバッカス》(札幌会場のみ展示)

《病めるバッカス》(札幌会場のみ展示)

《ゴリアテの首を持つダヴィデ》(名古屋会場のみ展示)

《ゴリアテの首を持つダヴィデ》(名古屋会場のみ展示)

 

⑧「没後90年記念 岸田劉生展」

道路と土手と塀(切り通しの写生)

道路と土手と塀(切り通しの写生)

岸田劉生は日本の近代絵画を代表する画家です。
娘を描いた《麗子像》や《道路と土手と塀(切り通しの写生)》などは中学や高校の美術館の教科書にもよく登場するので見たことがある方も多いと思います。
岸田劉生は38歳という若さで亡くなりましたが、フランス近代絵画追随一辺倒の画壇で独自の表現を模索し堅牢で精巧な細密画を特徴とする北方ルネサンスの様式を取り入れたり、中国の宋元院体画や初期肉筆浮世絵などを取り入れ独自の進化を遂げました。
その彼の没後90年を記念して岸田の代表作を厳選して展示する過去最上級の回顧展です。

▶東京会場:東京ステーションギャラリー
2019年8月31日(土)~10月20日(日)

▶山口会場:山口県立美術館
2019年11月2日(土)~12月22日(日)

▶愛知会場:名古屋市美術館
2020年1月8日(水)~3月1日(日)

 

まとめ

いかがでしたか?昨年も秋にはフェルメール展やムンク展など見逃せない展覧会がたくさんありましたが、今年も盛りだくさんですね。

特に秋以降に集中していますので今年も後半は忙しくなりそうです(^^;)

特に前回ご紹介したクリムトや、今回のカラヴァッジョなどはそうそう日本では見る機会がないとてもレアな機会ですので是非足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

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コメント

    • Yeti
    • 2019年 1月 16日

    コートールドは、ロンドンで一番好きな美術館です。コンパクトながら逸品が揃っていて、観光客でざわめいておらず、落ち着いてゆっくり見ることができたから、何度か足を運びました。

      • 管理人河内
      • 2019年 1月 16日

      Yeti様

      コメント頂き有難うございます!
      恥ずかしながら、管理人は英国はまだ未踏の地でして、そう言っていただけると展覧会が一層楽しみになりました!

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