【初心者・独学者のための絵画練習法】人物画を描くためのデッサン練習法をご紹介します!

こんにちは。

管理人の河内です。

今回は『人物画』を描きたい方のための練習法についてご紹介してみたいと思います。

 

絵を描く上でやっぱり『人物』って魅力的ですよね。

 

多くの方が、自分も上手に人の顔が描けたらいいなぁ~と思っていらっしゃると思います。

 

管理人の運営する絵画教室でもそうした方がたくさんいらっしゃいますが、反面自分にはまだ早いとか、難しすぎて無理だろうと思われる方が多いのもまた事実です。

 

絵を描く人間として、はっきり言って『人物が一番難しい!』というのはある意味真実だと思いますが、その反面、描いても描いても興味の尽きない深く面白いテーマであることもまた事実です。

 

そんな楽しい人物画を、難しいという側面だけで諦めてしまうのは非常にもったいない!

 

ということで一人でも多くの方に人物画の世界に足を踏み入れ上達していただくべく基本的なデッサンの練習法をご紹介していきたいと思います。

 

 

目次

人物画練習法① 本物のモデルを描く

当たり前と言えば当たり前ですが、人物画を描く以上「人物」を見なければお話になりません。

実際に生きたモデルさんを目の前に写生すること。

まずはこれに尽きると思います。

 

実物だけが持つ表情や重量感、息遣いや体温まで感じながら描くというのは何事にも勝る練習になります。

 

ですが、実際に何時間もプロのモデルさんを同じポーズで立てることはかなり限られた話になりますよね。

 

芸大・美大やそれらを目指す方が通う美術予備校などでは毎日のようにプロのモデルさんを確保して決まった時間描くことができます。

 

また大きな絵画教室などでは人物画専門のクラスを設置しているところや、市民サークルの活動として町の公民館などに有志の仲間が集まってモデルさんを呼んで描くなんていう場合もあります。

 

ですがこれらはみな特殊なケースと言いますか、誰もがこうした環境にいられるわけではありませんよね。

 

なので次善の策として、“家族”を描く、“自画像”を描くというのもひとつです。

 

テレビを見てごろんと寝そべっているお父さんやご主人、本を読んだりスマホをいじっている息子や娘さんなどは、あまり動かないのでちょうどよいモデルになりそうです。

 

また自画像は、じっくり時間をかけて描くことのできる唯一無料のモデルです。

 

ゴッホがあれほどたくさんの自画像を残したのも、お金がなくてモデルを雇うことができなかったという切実な理由があったのではないでしょうか。

ゴッホの自画像

管理人も学生時代から何枚となく自画像を描いて(描かされて)来ました(;^_^A

 

自分の顔をまじまじと何時間も見るのははっきり言って辛いことも多いのですが(;^ω^)何度も描くうちに相対化され、冷静に鏡の中の一人のモデルとして見るようになることができます。

 

あと管理人が昔やっていたのは公園や電車でこっそりと知らない人をスケッチすることです。

なかなかスリルがあり落ち着いて描けませんでしたが、短時間で全体をパッと掴むには良い練習だと思います。

 

しかしあまり他人をジロジロ見ては何かをしているのはかなり怪しまれ、昨今ではあらぬ疑いをかけられるかもしれませんのでご注意を。

 

 

人物画練習法② 自分の手を描く

次にお勧めの練習法は、『自分の手を描く』です。

 

これもまた管理人が身をもって経験した大切な練習法です。

 

かの天才ダ・ヴィンチが、顔の表情以上にこだわったのも手でした。手はひとの内面を表現するとても大切なパーツであり、この一部分に爪、間接、筋肉などが複雑に入り組み、無限のポーズをとることができます。

ダ・ビンチの手のデッサン

 

こちらはレオナルド・ダ・ヴィンチの『岩窟の聖母』の部分図です。登場人物皆がそれぞれ意味深な手のポーズをとっています。

 

管理人が浪人時代、先生から夏休みの間に「手のデッサンを20枚描いて来い」という課題が出され、かなり苦労した思い出がありますがとても良い練習になりました。

 

この20この手をすべて違うポーズで描いたのも良かったと思います。

複雑な動きができる手は、色んな位置や動きをとることができるのでとてもお勧めです。

 

ポイントは必ず手首を入れて描くこと、手の表情や動きは手首からすでに始まっています。

手首から描くことでポーズに動きが出ます。

また色んなポーズを描くことで、手の形そのものの美しさや複雑さが理解できるようになりますし、ポーズを変えるごとに、どのように画面に収めるかを考えることで構図の勉強にもなります。

 

ポーズの取り方でもう一つ注意点をあげますと、グー、チョキ、パーといった動きのないポーズは避けましょう。慣れてくれば鉛筆などをもった状態を描くのも良い練習になります。

 

また数をたくさん描いてくると、右利きの人は左手ばかり描くことになりポーズもマンネリ化してきますので鏡に写したりして見えない角度からも描いてみるとよいでしょう。

 

 

人物画練習法③ 石膏像を描く

 

三つめは「石膏像を描く」です。

ここで突然ハードルが上がってしまいますが、皆さん石膏像を描かれたことはありますでしょうか?

昔学校の美術室に必ずあったあの白いやつです。

美術部に所属されていた方は描かれたことがあるかもしれませんが、ほとんどの方にとっては美術室のインテリアだったと思います。

 

しかし美大や芸大を志したことのある方には避けては通れない難敵、それが石膏像でした。

管理人にとってもつらい浪人時代が思い出されますが、それだけに良いモチーフであるといえます。

石膏像の良いところはいつまで描いても動きません(当たり前(;^_^A)し色んな角度から眺めることができることです。

さらに実際に触ることができる点です。

実際のモデルさんには触れることは出来ませんので大きな利点ですね。

筋肉や骨格、面の代わり目、微妙な凹凸などを実際に触れて触覚的に確かめながら描くことができるのです。

 

また、石膏像は白いため光と影のグラデーションがわかりやすく、量感をとらえるのにとても良いモチーフなのです。

 

 

特にギリシャ・ローマ時代に制作された彫像は、理想のプロポーションで作られているため、それを描くことで自然に均整の取り方を学ぶことができます。

石膏像の描き方についてここでは述べませんが、『石膏デッサン』で画像検索をすると、芸大生や美大受験生の描いた恐ろしく描き混まれた迫力あるデッサンが怒涛のように出てきます。

 

しかしここでいう石膏像を描くというのは、あくまでも人体の構造やバランスを知ることで人物画の上達につなげるためですのであそこまでガッツリと描く必要はありませんのでご安心ください。

 

 

ここまで石膏像を描くことによる利点をご紹介してきましたが、実際に自分の家にアレを置くとなるとちょっと腰が引けますよね。

 

石膏像はほぼ等身大で作られていますので、かなりボリュームがあり、重さもありますから・・・(;^ω^)

 

そこで管理人のお勧め石膏像をご紹介してみたいと思います。

 

小型像

ラファエル少女

スズランの少女

中型(首像)

ミロのヴィーナス

これらは小型~中型になりますので重さもそれほどなく、金額も1~2万円程度で購入できますので是非思い切って一つ購入されてはいかがでしょうか?

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(後半に続きます)

 

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