皆さんは水彩画を描くときのどの画用紙(水彩紙)を使っていますか?
特に初心者の方にとって道具選びって本当に大変ですよね。
ネットで調べても画材屋さんに行っても様々なメーカーがそれぞれいろんな商品を出していて迷いに迷ってしまう方も多いと思います。
今回はそんな画材の中で、水彩画を描く上で最も重要な画材である紙=水彩紙に焦点を絞って初心者の方から経験豊富な方まで安心して使っていただける水彩紙ウォーターフォードをご紹介してみたいと思います。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、はじめに水彩紙の基礎知識として次の2点を確認しておきましょう。
一つ目は原料ですが、水彩紙の原料にはコットン(綿)と木材パルプ(単にパルプ)の2種類があり、ウォーターフォードはコットン100%です。
もう一つは紙の目(表面の凹凸)の粗さが主に3種類(細目・中目・粗目)あり、ここで取り上げているのは中目となります。
その他水彩紙一般について詳しく知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
→【水彩紙の選び方】コスパ・レベルごとにおすすめの水彩紙をご紹介します!
目次
では早速画家である管理人がこのウォーターフォード水彩紙をおススメする理由を描いていきたいと思います。
上で触れたようにウォーターフォード水彩紙はコットン100%です。
ほとんどプロが使う水彩紙はこのコットン100%なのですが、これはどうしてもパルプ製のものより原料コストの面から高額です。
キング・オブ・水彩紙である「アルシュ紙」などは、値段が一枚が油絵で使うキャンバスと同じかそれ以上もします。
その他外国製の製法にこだわった紙も軒並み高額です。
ウォーターフォードはそれらに比べてかなり手頃な値段に抑えられていているのに、それらに劣らない質を保証してくれているのです。
いわゆる“水彩画らしい絵”の特徴は絵具の発色の良さと、“ぼやけ”や“にじみ”といった水を大量に使う表現にあります。
これらを使うにはもちろんテクニックが必要ですが、その前提として紙が悪ければいくら描き方を工夫してもうまく表現できません。
それには適度な表面加工(ドーザ引きなど)と原材料がコットン製であることが欠かせません。ウォーターフォードはこれらを満たし、発色の面でもプロ仕様に耐える水彩紙といえます。
ウォーターフォード水彩紙は、国内画材メーカー最大手のホルベイン社製ですので日本全国ほぼどこの画材屋さんでも手に入ります!
では管理人が実際に使った感想を書いてみたいと思います。
紙に筆をおいた瞬間、何の抵抗もなく表面にスッと絵具が染み込む感じです。
若干吸い込みが早いので、いろんな色を使ってにじませたいときは、水分を多めにするか
初めに水を塗って湿らせてから色を置いくことで綺麗なにじみが簡単にできます。
また先に塗った色が一度乾燥してしまえば再度浮きあがることがないので(これはコットン製紙一般に言えます)何度も色を重ねて深みを出すことも可能です。
言い換えれば先に塗った色が取れない分修正が難しいのですが、明るく淡い色を重ねていけばそれほど怖がることはありませんし重ね塗りにもしっかりと耐えてくれる強靭な紙質でもあります。
唯一難を言えば、乾いた後、色彩が若干引いてしまうことです。
これはある意味コットン製の宿命かもしれませんが、乾燥すると色が紙の奥に引いてしまうので彩度が弱くなり少し白っぽくなってしまうのです。
これはウォーターフォードに限ったことではありませんがやはりそこはアルシュ紙など最上級の紙と比べると見劣りがしてしまいます。
しかしこれはあくまでも両者を突き合わせて比べたときにわかる程度なので、作品の質を損ねるほどのものではありません。
水彩画らしいにじみぼかしを使った表現がしたい方。
最上級を求めるほどではないが、すこしでも品質の良い水彩紙を使いたい方。
品質と値段のバランスが良い紙を使いたい方。
ウォーターフォード水彩紙は初心者の方から経験豊富な方まで幅広くおススメできる水彩紙です。実際プロの方も使われている方が多いので品質は折り紙付きです。
管理人が絵を教え始めて約20年、様々な水彩紙を試した結果、自身の生徒さんにもそのバランスの良さからこのウォーターフォードをおススメするにいたっています。
数ある水彩紙の中でどれを買おうか悩まれている方は是非一度お試しください。