こんにちは。管理人の河内です。
ようやく猛暑の夏が終わり、いよいよ“芸術の秋”がやってきましたね。
今年も東京では秋に素晴らしい展覧会が目白押しで開催されます!
今回はまずその第一弾として、東京上野にある都美術館で開催中の『コートールド美術館展 魅惑の印象派』を見てきましたので感想などを書いてみたいと思いますが、まず初めに結論から申し上げますと『素晴らしい!展覧会でした!』
なんでも本場のコートールド美術館が改装のため、あまり来日しないような名作がたくさん見られるということは聞いていたのですが正に必見!
特に印象派、ポスト印象派がお好きな方は見ないと後悔しますよ!というレベルです!
管理人も久々に興奮し何度も会場を行ったり来たり、会場を離れるのが本当に後ろ髪を引かれる思いでした。
目次
会場:東京都美術館 企画展示室
会期:2019年9月10日(火)~12月15日(日)
休室日:月曜日、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)、11月5日(火)
※ただし、9月16日(月・祝)、9月23日(月・祝)、10月14日(月・祝)、11月4日(月・休)は開室
開館時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
主催:東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、朝日新聞社、NHK
後援:ブリティッシュカウンシル
公式ウェブサイト:https://courtauld.jp/
コートールド美術館はロンドン大学付属のコートールド美術研究所(美術史に特化した教育・研究機関)の美術館として1932年に開館しました。
イギリスの実業家サミュエル・コートールドによって収集された印象派、ポスト印象派の作品がコレクションの中心となっています。
コートールド家は20世紀初頭、レーヨンの製造で巨万の富を築きました。サミュエルが会長に就任するとイギリスではまだあまり評価されていなかったフランスの印象派を国内に紹介すべく収集を始めました。
とにかくイギリス随一の印象派コレクションから選りすぐりの名作がズラリ。
20年ぶりの来日となるエドゥアール・マネ最後の傑作『フォリー・ベルジェ―ルのバー』をはじめ、第1回印象派展に出品されたルノワールの《桟敷席》、ポール・ゴーギャンの名画《ネヴァーモア》、イギリス随一のセザンヌ・コレクションから、『カード遊びをする人々』など油彩画10点、ファン・ゴッホのアルル時代の《花咲く桃の木々》が出品、さらに日本では初公開となるセザンヌの手紙が出品されています。
初めにも書きましたように、本当に素晴らしい展覧会でした。
管理人が個人的に印象派・ポスト印象派が好きだということもありますが、これほど粒ぞろいで作品数としては少ないかなと思っていましたが、一点一点じっくりと見るにはちょうど良い数だったと思います。
作品と作品のスペースも十分に取られていましたし、管理人が見に行った時間が良かったのかそれほど混雑せずにゆっくりとみることができました。
当初はこちらの記事でも書きましたエドゥアール・マネの『フォリー・ベルジェ―ルのバー』が目玉(ポスターにもなっている)でそれ以外はあまり詳しく下調べしなかったのですが、それがよかったのか初めのセクションである『画家の言葉から読み解く』の部屋からすでに興奮しました。
いきなりゴッホの『花咲く桃の木々』がお出迎えしてくれたかと思うと、イギリス一といわれるセザンヌのコレクションが並んでいて圧巻でした。
どれもとても質が高く『キューピッドの石膏像のある静物』や『カード遊びをする人々』『大きな松のあるセント・ヴィクトワール山』などセザンヌの画集でもおなじみの正に代表作がズラリ!
セザンヌが晩年印象派とたもとを分かち、故郷の南仏エクス=アン=プロヴァンスに戻って一人独自の世界を創造し“近代絵画の父”と呼ばれるようになった円熟期の作品たちです。
これほど興奮したのはいつ以来でしょうか…(;^ω^)
このセクションだけでも入場料分の価値はあると思いました。
そして次のセクション『時代背景から読み解く』の部屋ではモネ、シスレー、ルノワールにドガといった印象派オールスターズともいえる画家たちのこれまた代表作が並んでいます。
特にモネの「秋の効果、アルジャントゥイユ」は本当に美しかったです。
マネの複雑で淡いのに深みのある色彩、厚く盛られ、削ったり重ねたりした絵の具のマチエール(画肌)はまさに宝石のようでした。
一緒に見ていた他のお客さんたちもずいぶん長い間この作品から離れられなかったようです。
管理人も近づいたり離れたり色んな見方をしながらいつまでも離れがたい魅力がありました。
そしてルノワールの「桟敷席」やドガの「舞台の二人の踊り子」メインの「フォリー・ベルジェ―ルのバー」へと続きます。
はっきり言ってこのあたりで管理人はもうお腹一杯でした(;^_^A
そして最後のセクション『素材・技法から読み解く』の部屋では印象派に加えてモディリアーニ、ボナール、ゴーギャンなど印象派以降の20世紀に及ぶ画家たちの作品もあり、最後はロダンの彫刻で〆られています。
また作品以外にもコートールド美術館が研究施設であることを示すように画家たちが残した手紙や、コートールドが実際に絵の買い付けで発行された“領収書”など珍しい資料もありとても興味深かったです。
というわけで、まさに今年一押し、いやここ数年で一押しの素晴らしい展覧会でした(個人的の感想です(;^ω^)。
それでも本家コートールド美術館のすべてがあるわけではないのでイギリスに住んでいる方が本当に羨ましい!いつか本場のコートールド美術館に行ってすべてのコレクションを見てみたいと思いました。
この展覧会は東京展終了後、愛知、神戸へも巡回しますのでお近くに来られた時は是非ともご覧いただきたいと思います。
【愛知展】愛知県美術館 2020年1月3日(金)~3月15日(日)
【神戸展】神戸市立博物館 2020年3月28日(土)~ 神戸会場につきましては新型コロナウィルスの影響で開幕時期が延期されました。
開催時期が決定しましたら公式サイト https://courtauld.jp/ にて発表があるそうです。